制度改定による変化が比較的少ない施設介護

介護業界をサポートする介護保険法

施設介護の改定内容を確認しよう

施設介護はそこまでの変化はなし

ショートステイの改定内容

ショートステイなどの短期入所生活介護における介護保険法の改定では、基本報酬が引き下げられ、さらに長期間の利用者へのサービス提供が減算対象となりました。一方で個別機能訓練加算と医療連携強化加算が新設されています。
以上のことから、他の介護事業所と同様に、生活自立支援や生活機能訓練に重きを置いた介護が求められていることがわかります。事業所側としては、長期間の利用とならないよう、日常生活機能維持と改善を重視するように動くことになります。そして日常生活機能を取り戻すこと自体も、大きな加算対象になっています。リハビリに関して質の高いサービス促進が、加算のポイントになります。

特別養護老人ホームの改定内容

特別養護老人ホームへの制度改定は、他の施設や事業所が生活機能に関することを重視している内容と比べると、日常生活機能維持に関して特に変わった部分はありません。理由として、特別養護老人ホームの役割は、生活機能改善よりも看取りケアやターミナルケアにおける部分が大きいためです。
特別養護老人ホームで2018年に改定された内容には、その看取りケアやターミナルケアの体制づくりがあります。重度化した入居者のフォローができるように、配置される医師、外部の医師、看護師などが関わりやすい報酬体系に変更されています。例えば、常勤医師を配置することで加算されたり、配置される医師が緊急時の対応ができるような体制を評価するようになりました。この緊急時の対応に関する加算は、あくまでも施設の求めに応じるケースのみであり、利用者が呼んだケースや、医師が自ら診察に行くなどのケースは除外されています。
さらに、褥瘡の予防と排泄介助にインセンティブ制度が設立されたのも大きなポイントになります。具体的には、褥瘡の予防と排泄に関する機能の向上を目的とした計画を、様々な職種で作成してサービスを提供する事業所に対してインセンティブが発生します。さらに、継続的にこの評価ができるように、3ヶ月に1度以上のモニタリング指標が用いられたチェックが入るという要件があります。

有料老人ホームの改定内容

「有料老人ホームを運営する一部の悪質な業者が、支援限度額まで無理やり不要なサービスを提供している」といった指摘を受け、介護保険法の改定でケアプランの点検を強化する規制が定められました。結果として、介護保険の財源を圧迫する過剰なサービスを規制できるようになりました。また、サービス付き高齢者向け住宅においても同様の改定がされています。

介護保険法の改定内容を詳しく知りたい人へ

介護職員が知っておきたいポイント!

介護保険法について意識しているのは経営者ばかりで、介護職員はあまり意識しない人が多いかもしれません。しかし介護職員でも知っておくべき介護保険法のポイントがありますので、しっかり押さえておきましょう。

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