コスト削減に乗り出す施設もあり
コスト削減による影響
経営難のへリスクヘッジ
介護福祉事業は利用者からの利用料で運営費がまかなわれているわけではありません。利用者の人数などから算出される、介護報酬によって運営費の大部分をまかなっています。つまり、介護報酬が低くなってしまうと、その分だけ経営難のリスクが高まることになります。今後は社会保障費用の抑制努力が進められることから、介護報酬の大幅な引き上げにはあまり期待できません。介護事業所が介護保険法の改定による介護報酬引き下げなどに影響されずに、安定した経営を維持するためにできることはコスト削減です。2018年の介護保険法の改定では、全体的な介護報酬は引き上げられていますが、一部の事業所では引き下げも見受けられます。つまりコスト削減に乗り出していく施設も少なからずあることが、介護職員への影響として考えられます。では具体的にどのようなコスト削減がなされるのかを考えてみましょう。
介護ソフトの変更
日々使っている介護ソフトの変更が、コスト削減のポイントとして注目される可能性があります。今までは特に意識していなかった部分でも、介護保険法の改定により介護ソフトにかける費用を削減する事業所も出てくるはずです。介護報酬の請求業務で慣れ親しんだソフトから、急に使い慣れないものへの変更はかなり戸惑う職員も多いと思います。すべての介護職員に影響するわけではありませんが、介護報酬の請求業務に携わる事務職員への影響としては大きなものになります。介護ソフトの選び方について迷うことがあれば、以下の記事が参考になります。
介護ソフト 選び方ガイド ケースバイケースで介護ソフトの探し方を紹介しています。コスト削減を目指す事業主の方や事務職員にとっては参考になるはずです。備品コスト削減
介護の仕事には日々の業務に欠かせない印刷物が多くあります。サービス提供状況報告書や、アセスメントシートなどは毎日使うものです。当たり前に使っているこの印刷物ですが、意外にも無駄なコストにつながっている可能性があります。印刷設定が最高品質に設定されており、インクの減りを早めてしまっているなどが考えられます。また印刷物だけではなく、手を洗った後の手拭きペーパーなども無駄に使用されている可能性があるはずです。こういったことがまだ徹底されていない事業所では、これから印刷物や備品の使い方が変わっていくかもしれません。
水道光熱費の削減
介護施設では水道光熱費の削減が大きなコスト削減につながるため、介護職員に節水の意識が求められるようになるなどの影響が予想されます。特に休憩室などでは顕著に影響が見られることが多いので、空調の設定温度の上限と下限が設けられるかもしれません。職員のエレベーター使用を制限している事業所もあります。
介護保険法の改定内容を詳しく知りたい人へ
介護職員が知っておきたいポイント!
介護保険法について意識しているのは経営者ばかりで、介護職員はあまり意識しない人が多いかもしれません。しかし介護職員でも知っておくべき介護保険法のポイントがありますので、しっかり押さえておきましょう。
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